二進算盤の計算手順

(4)除算

二進一桁の除算は以下の四通りの基本パターンに分けられる。

     0 / 1 = 0
     1 / 1 = 1

演算数が0の除算は、解が得られないので除外する。



例)  (11010) / (10)

この計算の被演算数を分解する。

 (11010) / (10)
=(10000 + 1000 + 10) / (10)
=(10000) / (10) + (1000) / (10)+(10) / (10)
=(10000) / 2^1 + (1000) / 2^1 + (10) / 2^1

 一般に二進数の2^nでの商は、n桁右へシフトすることで得られる。

 (10000)/ 2^1 =(1000) ‥‥ 一桁右へシフト
 (1000) / 2^1 =(100)  ‥‥ 一桁右へシフト
 (10) / 2^1 =(1)    ‥‥ 一桁右へシフト

 除算とはこれらの総和を求めることになる。

 (11010) / (10)
=(1000) +(100)+(1)
=(1101)


この例に即した珠の動きを以下に示す。





 (イ)の左端に被演算数(11010)を置く。
  分解した最初の数(10)を(ロ)に置く。




  演算が2^1なので一桁分滑台を右へスライドし、(イ)上に1.を置く。
  その後滑台を元の位置に戻す。




  被演算数(11010)を分解した二番目の数(1000)を(ロ)に置く。
  演算が2^1なので一桁分滑台を右へスライドし、(イ)と(ロ)を加算。




  被演算数を分解した数だけ2.~3.の手順をくり返す。
 (イ)上に商が残る。