歴史の庭 Garden of history(2017)

中之条ビエンナーレ2017作品

 

人々が暮らし、世代をつなぐ。その連なりを私たちは歴史と呼んでいる。何事かが行われる場(=庭)は、その記憶が受け継がれ、書き込まれ、集積されて行く領域であるとも言える。

学びの場から収蔵の場へと遷り変わった建物がある。集められた生活のものごとに、つくられたものが混入する。

 

中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」にて、既存展示に混在させて作品を展示。架空の解説文を付ける。ミュゼは、明治18年(1885年)に吾妻第三小学校として開校し、現在は町の歴史民俗資料館として活用されている施設。

直接的には、「本物」を保証する装置である美術館・博物館への信頼をいったん相対化し、その真実性の起源を問う展示。より一般的には、真実そのものが変容して行きつつある状況を美術に引き写すことを目指す。本当に真実であることはあまり問題ではなく、自分にとってより真実らしいこと、より真実らしい属性を帯びていることの方が重要となる。

 

数多くの選択肢の中からそのときその場所にふさわしい歴史を表現することは、多くの歴史的事物の中から取捨選択し、あるテーマに即した展示を作り上げる博物館の機能と対応している。

博物館に集積された過去の民俗資料群は、虚構の混入によって現代性を帯びた展示へと転換される。

 

 

What we refer to as history is the series of events through which people live and generations connect. The place where everything happens (the “garden”) can also be described as the area that inherits, inscribes and accumulates the memory of those events.

There is a building that converts a place of learning into a place of storing. Everything in these collected lives is mixed with things that have been built.